ホームセミナーセミナーレポートダイバーシティ研究会 2019年6月27日開催

セミナーレポート

ダイバーシティ研究会

ナレッジマネジメントで、知的生産性を高める「働き方改革」を!~テレワークにも必須!暗黙知を見える化し、多様な人材をマネジメントする方法を学ぶ~

ベーシック 田原 祐子 氏

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働き方改革を進めるためには、業務の「現状」や職場にある「知恵」を見える化し、組織で共有することが不可欠です。誰でも再現しやすい「ノウハウ集」は、人材の即戦力化にも有効です。本研究会では、業務改善を実現させるメソッド「フレーム&ワークモジュール」を取り上げ、ワークショップも交えながら、暗黙知を形式知化していくプロセスを学びました。

(株)ベーシックの田原祐子代表は、知識や情報を提供するだけの研修や、見よう・見まねのOJTでは、教えられる側の吸収力や成果に大きな差が出てしまう問題点を指摘。「できない人」は、「知らない人」「教えてもらっていない人」に過ぎないとして、「見える」「分かる」「できる」ようにするため、業務を分化(=モジュール化)して、内容や手順を明確化していく手法を解説しました。

経験や勘に頼りがちだった仕事を「全員もれなくできる」ようにするためのステップとして、「業務の洗い出し・切り分け」から「ナレッジデータの蓄積」に至る流れを、電力会社での実践例も交えながら紹介し、フレーム&ワークモジュールが、さまざまな人事課題解決への有効なツールになりうることを示しました。

また、グループワークでは誰もが経験したことがある「懇親会の開催」を題材に、必要な「段取り」のモジュール化に取り組み、参加者それぞれの経験や気配りなどのノウハウが蓄積し共有化されていくプロセスを体感しました。

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    グラフ
  • 参加者の意見・感想は・・・

    業務プロセスを見える化しベースを作るところから、ナレッジに繋げられることがよく分かった モジュール化のためには、見える化し暗黙知のプロセスを分解することで、何のために、どのように、どうしてやるのかを明確化できることを学んだ 見える化は表面的なものだけでなく、暗黙知を形式的に変換することが、何より重要と感じた プロジェクト管理や生産管理等に使われている、ガントチャートを作成することに加え、判断基準やカン・コツも明文化することの大切さを再確認した 自社でもフレーム化したいと強く思った 講義を聞いているだけではしっくりこなかったが、実際にワークに参加し、よく理解できた。また単なる作業手順書ではなく判断基準書にもなるという点が良く理解できた。自分の業務で試し、社内で拡げてみたい ワークはすぐに試せそうなので、部内でトライアルしてみようと思う 大変参考になる内容だが、属人化して自分の仕事を棚卸したがらない人や、面倒くさがり見える化しようとしない人がいると難しいなと感じた 仕事の見える化やチェックリスト作成の手順は理解したが、作業時間の確保が必要と感じた 講義でスモールスタートをと言われたことが印象に残った。新たな取組みを導入することへの抵抗感が当社では強いため、(時間が許すなら)他社ではどのように導入し定着させていったのかという導入事例も聞きたかった
  • 登壇者の感想は・・・

    ベーシック 田原 祐子 氏

    「グローバル社会の中で、日本のメンバーシップ型仕事スタイルは暗黙知が共有しにくいという課題があります。モジュール化による暗黙知の形式知化=ナレッジマネジメントは、AI時代であるからこそ「気づき、考える人材」の育成やマネジメントに効果を発揮します。ワークショップでは、参加者の皆様が、ご自身の暗黙知に気付き、楽しみながら形式知化されているのが印象的でした」